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2009年12月10日 (木曜日)

12月9日のニュース【予算関係】

*[予算関係]
-2次補正:菅副総理と亀井担当相 経済対策で口論20分
 8日朝、首相官邸で開かれた基本政策閣僚委員会は、与党3党の党首級閣僚で2次補正予算に盛り込む経済対策を粛々と最終確認するはずだった。だが、菅直人副総理兼国家戦略担当相と亀井静香金融・郵政担当相が20分も口論する場になった。
 口火を切ったのは菅氏。「なんで金曜日に来なかったんですか」と、亀井氏が4日の同委に出席せず対策決定が遅れたことを批判。さらに「郵政株式売却凍結法案も国民新党のために成立させた」「(元大蔵事務次官の)斎藤次郎(日本郵政社長人事)も認めたのに」とたたみかけた。
 これには亀井氏も猛反論。「郵政は3党合意でやったんだから、言われる筋合いはない」「人事はおれが首相とやり取りして決めたんだ」とまくしたて、「ここでは(対策を了承するとは)言わない。首相が決めたら従う」と態度を硬化。対策了承が閣議に持ち越される異例の展開となった。
 両氏の応酬は閣議後会見でも続いた。菅氏は「3党の政策調整は、ちゃんと出席していただければ閣僚委で行う。党を代表する立場なんだから、政権全体の責任を分かち合ってもらいたい」と嫌みたっぷり。亀井氏は「菅氏が言ってはならんことを言ったからたしなめた。3党連立なんだから対等だ」と反撃した。
 火種は4日の電話協議だった。同委を欠席した亀井氏に菅氏が2回電話し「出てこないのは何事だ」と迫ったが、亀井氏がいずれも一方的に電話を切った。3回目の電話に亀井氏は出なかった。菅氏はそれまで、亀井氏の求めに応じ経済対策の規模を当初案の2.7兆円から積み増したり、3党の実務者による小委員会を設置するなど譲歩を重ねていただけに、「イラ菅」と呼ばれる短気さを爆発させたようだ。
 両氏は衆院選前は自民党の山崎拓、加藤紘一両元幹事長と4人で「YKKK」と称する食事会を開く関係だったが、亀裂が続けば今後の政権運営の阻害要因になるのは確実だ。鳩山由紀夫首相は「激しい議論は認められてしかるべきだ。政策論争なんだから、私も含めてしこりが残らないよう最大限努力するし、しこりは残りません」と語った。【野原大輔、田辺一城】

-「菅亀」怒鳴り合いの深層 次期総理のイス巡り
<テレビウォッチ>小春日和が続かない今冬の天気に似てきた鳩山政権。今や嵐到来の予兆が……
番組に飛び入り参加した岸井成格(毎日新聞特別編集委員)が「水面下では、首相の顔を代える動きが話として進んでいる」というのだ。
へ~
日米関係に影を落とす米軍普天間飛行場の移設問題、ごたごた続きのすえ決まった2次補正予算、鳩山首相の偽装献金問題から噴出した母親からの巨額な資金提供……と内憂外患どころではなくなった。
永田町では3つ合わせて『トリレンマ』と呼ばれているそうだが、嵐の兆しが見えたのは12月8日朝、首相官邸で行われた菅副総理と亀井金融担当相の怒鳴り合い。
発端は、国民新党の亀井代表が4日の臨時閣議と閣僚委員会を欠席し会談がお流れになったこと。
カチンと来た菅副総理が経済対策を決める8日の基本政策閣僚委員会で「このあいだは何で来なかったのか。3党連立政権であると同時に鳩山政権だ。亀井政権ではない」と怒りを爆発させた。
30分間の予定の会議が20分間怒鳴り合いに費やされ、経済対策の議論はほとんどできなかったという。
飛び入り参加した岸井が次のように話す。
「民主党は解散・総選挙を基本的にやりませんから4年間は続くという前提になる。もし、つまずけば、鳩山さんの顔を代えるということになり、水面下の動きの話として進んでいる。つまずいて鳩山さんが政権を投げ出すと誰に繋げるか。そこに菅さんと亀井さんの喧嘩の背景がある。亀井さんは自分が総理になると思っているのですよ」
加えて8日には、母親から同じように資金提供を受けていた弟の鳩山邦夫・元総務相が自身のパーティーで発言、兄の偽装献金問題の火ダネに油を注いだ。
「親子の貸し借りという論理は国民に通用しない。援助してもらったと思われるのは当然。きちんと贈与税を支払うのが私の責任の取り方だ。私の政治資金報告書は1点の曇りもない。虚偽記載という犯罪行為はしていません」
元鳥取県知事でコメンテーターの片山善博は「このままで行くとズルズルと支持率が下がる。結局、麻生政権や安倍政権と同じような状態になってしまう」と。
最後に、キャスターのみのが「へ~、すごい話になりそう。『次期政局はどうなるか』番組を切り替えますか……」。

-国債44兆円超、首相が容認…来年度予算
 鳩山首相は8日夜、2010年度予算編成での新規国債発行額について「44兆円に手足を縛られて人の命が失われる話になってはいけないことも事実だ」と述べ、発行額を44兆円以下に抑える政府目標を超えてもやむを得ないとの認識を示した。
 ただ、目標については「努力としてはこれからも続けていこうと思っている」と語った。
 09年度の新規国債発行額が過去最高の53・5兆円に上る見通しとなったことについては「税収も大きく減ったから、結果として国債発行せざるを得なくなったことは国民も理解していただけるのではないか」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

-国債44兆円超も=「国民生活が第一」-平野官房長官
 平野博文官房長官は9日午前の記者会見で、2010年度の新規国債発行額を44兆円以下に抑える政府方針について「数字が独り歩きしているが、それが絶対的だとは鳩山由紀夫首相は言及していないのではないか」と述べ、44兆円を上回ることもあり得るとの見方を示した。
 平野長官は「財政規律から見た国債発行を基本に置くことは首相も(考えとして)持っている」と指摘。同時に「国民生活第一で予算編成していくべきだ」とも語った。

-亀井氏の本予算合格点は95兆円
国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相は9日の記者会見で、平成22年度予算案の歳出規模について「95兆円を下回るような緊縮予算を組んだら、経済に大変な影響を与える。デフレからの脱却や景気を上向かせることはできなくなる」と述べ、概算要求水準の95兆円規模が必要だとの考えを示した。財源に関しては「税収が37兆を切ろうとしている中、国債を出すしかない」と強調した。

-仕分けで凍結、スパコン予算が復活
政府の行政刷新会議の「事業仕分け」で事実上の凍結と判定された「次世代スーパーコンピューター技術」の開発予算が、2010年度予算案に盛り込まれる見通しとなった。
政府の総合科学技術会議(議長・鳩山首相)が9日の会合で同事業が必要だと判定し、首相も判定を予算に反映させる意向を示したためだ。
総合科学技術会議はこの会合で、10年度予算案に盛り込む科学技術関連予算の有識者議員らによる優先度判定を了承した。スパコン開発関連予算については、「必要な改善をしつつ推進する」と結論づけた。首相は会合で、「貴重な意見を大事に受け止め、予算に十分反映できるように努力したい」と述べた。
優先度判定は科学技術予算の査定基準となるもので、同会議が毎年、独自に行っている。
今回は事業仕分けに対抗する意味を持つことになり、仕分けで「3分の1から半額の予算削減」とされた大型放射光施設「スプリング8」を「着実・効率的に実施」とするなど、異なる判断が相次いだ。
会合では、10年度予算の編成に関し、「厳しい財政状況も踏まえつつ、必要な科学技術予算の確保に努める」とする基本方針を決定した。菅国家戦略相は会合後の記者会見で、「行政刷新会議の結論に加え、総合科学技術会議の結論も勘案したうえで、総合的に判断する」と語った。

-若手・外国人研究者支援てこ入れ 科学技術予算で鳩山首相が表明
 政府の総合科学技術会議が9日、首相官邸で開かれ、議長の鳩山由紀夫首相は「若手が冷遇され、外国人に狭き門となっている日本の特徴を克服しないと、科学技術で世界をリードできない」と述べ、行政刷新会議の事業仕分けで予算削減を求められた若手・外国人研究者の育成、支援にてこ入れする姿勢を明らかにした。
 この日の会議では、来年度計画されている科学技術分野の主要事業に関する有識者議員らの優先度判定を正式に了承。事業仕分けと対照的な判定が目立ち、会合後、菅直人科学技術担当相は「優先度判定の観点は、科学技術政策上の資源の適正配分。事業仕分けは事業の執行過程で無駄がないかを見ている。予算編成では両者を勘案し、関係閣僚が政治判断する」と説明した。
 今回の優先度判定では、SABCの4段階で評価する新規事業のうち、感染症研究の国際ネットワークづくりや、超小型人工衛星の研究開発などが最高のS評価。若手研究者育成のための競争的資金3種類(概算要求計626億円)は「優先」や「さらに充実」。外国人を招くための同資金2種類(同計141億円)も「優先」「着実」とされた。

-【事業仕分け】統計学者ら猛反発、予算縮減の国勢調査
 日本の人口や世帯の動向などを明らかにする国勢調査に、行政刷新会議の事業仕分けの影響が及ぶことになり、統計学者らが「予算縮減は精度低下につながり、結果的に日本を誤った方向に招きかねない」と猛反発している。調査で得られた統計は、民主党政権が掲げる少子化対策や新たな年金制度の構築の際には重要な役割を果たす材料となるのだが、予算縮減を要求されたことで行く先に暗雲が立ちこめ始めた。来年10月の次回調査開始まで300日足らず-。(豊吉広英、千葉倫之)
「国勢調査の成果が目に見えない。何のために実施するのか不明」「もう一度、国勢調査の意味を問い直すべきだ」
 11月17日の事業仕分けで、作業グループからはこんな発言が寄せられた上、広報のあり方見直しを求める意見も多かったなどとして、国勢調査は総務省要求の予算682億円のうち5~10%縮減を求められた。
「成果が見えないとか、調査の意味を問う意見が出ること自体、確かに広報が行き渡っていなかったことといえるかも」と苦笑するのは大林千一・帝京大学教授(人口学)。「予算の多くは調査票を回収する調査員をはじめとした人件費だが、単身世帯の増加で調査員の負担は大きくなっている」と指摘する。
 日本統計学会会長の美添泰人・青山学院大学教授(統計学)は「英国のサッチャー政権時に統計予算が半減され、質が低下した結果、GDPや失業率といった重要な統計の信頼性が失われてしまった。日本も同じ轍を踏むつもりか」と怒りを隠せない。
 危機感を持った日本人口学会は、原口一博総務相に意見書を提出。「予算縮減は調査の回収率および調査結果の精度の低下に直結する」「社会科学研究の水準を大きく後退させ、国や自治体の行政施策全般に影響が出る」などと訴えた。
 大正9(1920)年から5年に1度行われてきた国勢調査。蓄積された膨大な情報は政策などに欠かせない。ただ、前回17年調査では、半年前に個人情報保護法が施行された影響などもあり、調査票の未回収が12年調査の1・7%から4・4%に跳ね上がるなど、逆風は吹いている。
 そのため総務省では、調査票を郵送で回収できるようにするなど対応策を検討してきたところだった。学者ら同様に総務省でも「概算要求額は、12年の要求より10億円以上削減しているのに」と困惑しきりだ。

-事業仕分け:三遊亭金馬さんが苦言 「圧倒的縮減」で
 日本演芸家連合会長の落語家、三遊亭金馬さんが9日、自民党文部科学部会に出席し、政府の行政刷新会議の事業仕分けで芸術文化振興費が「圧倒的縮減」と判定されたことに苦言を呈した。
 金馬さんは会合後、ある大だなのだんなが「食べないからって尾頭を取ったら、ありがたみがなくてタイの塩焼きにならない」と堅物の番頭を諭す落語「百年目」の一場面を記者団に紹介。「大岡裁きならありがたいが、無駄は悪だと言われちゃうとね。仕分けしている先生方にも聞いてもらいたい」とぼやいた。【田所柳子】

-自民版「事業仕分け」始動 10年度予算をチェック
 自民党は8日、政府の行政刷新会議による事業仕分けが評判を呼んだことに対抗、「無駄遣い検証プロジェクトチーム」(河野太郎座長)を始動させた。鳩山政権が編成する2010年度予算案をまな板の上に載せ、ばらまきや公約違反をチェック、来年の国会論戦に備える。「野党なので国会閉会中の話題づくり」(党幹部)との側面もあるようだ。
 予算案が固まり次第、麻生政権時代の概算要求と比べ大幅増となった予算項目や新規事業を「仕分け」対象に、各省からヒアリングを実施。財源などを厳しく吟味する。平将明事務局長は「民主党は自分たちのマニフェスト(政権公約)には甘くなっているはず。そこに切り込みたい」と意気込む。
 党本部で8日開催した準備会合では厚生労働省や国土交通省の担当者から聴取。説明資料の少なかった役所の担当者には出直しを命じる場面もあったという。この日は非公開だったが、本番では行政刷新会議に倣い公開とする方向だ。
《ワンポイントメモ》
-谷垣禎一総裁 定例記者会見
事業仕分けについても若干申し上げたいと思います。わが党も、無駄遣い撲滅PTを作りまして、同様の作業を行った経験がありますが、その手法、予算編成を見えるようにしていくことによって、国民の注目を集めているのだろうと理解しています。しかし、そもそもなぜ概算要求が、事項要求を除いても95兆円になってしまったのか。マニフェストでは、207兆円ある一般会計・特別会計全体の組み換えで対応等をすることをうたっていたわけですから、その時点でやるべき作業を行っているだけではないかという感じもいたします。

-福島少子化相「子ども基金の創設を」
福島瑞穂少子化担当相は9日の記者会見で「事業主、国、自治体などが(お金を)出すという形で、『子ども基金』をつくることも一つの考え方」と語り、子ども手当や保育所・学童保育の整備など子育て支援に充てる予算を一括管理する「子ども基金」の創設を提唱した。
子ども手当の創設で廃止される児童手当の地方負担分約5700億円について、原口一博総務相が地方自治体が使い道を独自に決められる一般財源に組み替え、自治体の責任で保育所整備などをするべきだと主張している。これに対し、福島氏は「地方財政が厳しいなかでは、保育所整備は進まず、待機児童の解消につながらない。国が責任をもつべきだ」と主張し、予算が子ども支援に限定して使われる仕組みの必要性を訴えた。

-北陸新幹線:金沢-敦賀間、計上見送り不満噴出--県政財界/福井
 整備新幹線の未着工3区間について前原誠司国土交通相が、10年度予算での事業費計上を見送る方針を示したことに対し、北陸新幹線金沢-敦賀間の早期整備を望む県内の政財界関係者から不満の声が噴出した。一方、早期整備では同じ考えだが、民主党系県議は「予算計上を見送るのではなく(事業を)精査するから時間がかかるということだ」と、前原発言を弁明する。
 27日に開会した県議会本会議では、西川一誠知事が提案理由説明の中で、「現在も新幹線の目途が立っていないことは誠に残念だ」と不満を表した。県経済団体連合会の川田達男会長は「大きな憤りを感じる。北陸新幹線の県内延伸には本県発展の浮沈がかかっている。福井県の国に対する貢献を考えれば、すぐに着工してもいいぐらいだ」との談話を出した。
 一方、超党派の県議らでつくる「北陸新幹線整備促進議員連盟」(山本文雄会長)もこの日、県会議事堂で緊急会合を開き、西川知事も参加して今後の活動方針を話し合った。終了後に取材に応じた山本会長は、北陸新幹線の整備促進を改めて国に求める意見書を来月1日の県議会で提出する考えを示した。全会一致で採決される見通し。
 これに対し、議連に名を連ねる民主党県連幹事長の野田富久県議は「意見書が採択されれば、速やかに党幹事長室に提出したい」と話した。【大久保陽一】

-北陸新幹線:全車「上越駅」停車 JR東日本が拒否
 14年度末の開業を目指す北陸新幹線(長野-金沢間)の工事計画を巡り、新潟県の泉田裕彦知事が、同県上越市に建設予定の上越駅(仮称)への全列車停車を求め、負担金支払いを拒否している問題で、新幹線を運行するJR東日本の清野智社長は8日、会見で上越駅への全列車停車は行わない意向を示した。清野社長は「新幹線の役割は遠くに早く到達させること。現時点で、上越駅にすべての新幹線を止めることは考えていない」と述べた。【大場伸也】

-暫定税率、一部存続案が浮上…環境税先送りでも
 2010年度税制改正の柱となる、ガソリン税などの暫定税率の廃止について、政府内で修正案が8日浮上した。
 暫定税率を全廃したうえで、来年4月から1年間、ガソリン税と軽油引取税の税率を現在の暫定税率を下回る範囲で上乗せする新税を導入し、暫定税率の一部を事実上残す。地球温暖化対策税(環境税)の来年4月導入が実現しなかった場合に、暫定税率廃止に
伴う税収減をなるべく少なくするための案だ。
 政府は暫定税率全廃に伴う2・5兆円の税収不足を補う手段として、ガソリンの上乗せ課税や石炭、天然ガス、灯油などの化石燃料に課税する環境税を導入する方向で検討していたが環境税については、鳩山首相の慎重姿勢を受けて11年度以降に先送りする意見が広がっている。
 修正案は、暫定税率廃止と財源確保を両立させる方策として、財務省が税調幹部などと非公式に調整を進めている。

-<経済対策>「前政権継承」ズラリ 鳩山カラー見えず
政府が8日決定した総額7・2兆円の経済対策は、円高やデフレによる景気悪化への懸念が 高まる中、雇用対策などのセーフティーネット(安全網)拡充に重点が置かれた。市場では 「二番底の回避策にはなる」との評価も受けている。それでも、麻生政権からの継続事業が 目立つ上、国民新党に押され、地方向けの公共事業も追加された。その結果、「コンクリートから人へ」という鳩山カラーは薄められた。
「今までの政治は大規模公共投資(優先)だったが、それは間違い。福祉、地域経済に資源配分した」。
 藤井財務相は8日、今回の経済対策についてそう説明した。急激な円高や国民新党の強硬姿勢で、当初否定していた公共事業の追加を余儀なくされたものの、金の使い道は「コンクリートから人へ」変えたというわけだ。
 鳩山首相が10月に2次補正での経済対策を表明して以来、藤井氏や菅副総理らは、政権の方針に ついて「雇用、環境、景気対策が柱」と繰り返し強調してきた。1次補正予算の執行停止分2・7兆円を活用した今回の経済対策では、複数の省庁や地方自治体にまたがる失業者向けサービスをハローワークで一体的に提供する体制の整備など、「鳩山カラー」を出す工夫もこらされた。
 だが、目玉施策の中には、省エネ家電のエコポイント制度やエコカー補助金など、麻生政権が 創設した景気対策の「焼き直し」も目立った。
 さらに、今回の経済対策について政府は当初、「公共事業とハコモノ」は対象としないとしていたにも かかわらず、地方の公共事業を支援する交付金として5000億円を計上。1次補正の見直しで 執行停止した公共事業約4800億円分が、ほぼそのまま復活した。
 藤井氏は「従来型とは違う」とするが、公共事業復活に対しては閣内からも8日、「経済対策として(公共事業を)設定するのは、古いのかなという感想は持っている」(仙谷由人行政刷新担当相)との疑問の声が上がった。
 一方、公共事業を盛り込んだことで期待される景気の下支え効果だが、野村証券金融経済研究所の試算によると、今回の経済対策による来年度の国内総生産(GDP)の押し上げ分は0・2%程度で、「景気を上向かせるには力不足」(同研究所の木内登英氏)。第一生命経済研究所の熊野英生氏は「今回は二番底に対応するための急ごしらえの要素が強い。来年度以降、本格的な成長戦略を打ち出せるかが鳩山政権に問われる」と指摘する。【平地修、坂井隆之】
◇雇用 大企業にも助成金
 経済対策では、二番底を防ぐための雇用対策と、温室効果ガス削減を目指す環境対策が目玉施策に位置付けられた。
 従業員を解雇せずに一時休業などで雇用を維持した事業主に対し、休業手当や賃金の一部を国が補助する「雇用調整助成金」を拡充する。
 もともと、生産高や売上高が「前年同期比で5%以上減少」した企業を対象としていた。しかし、昨年9月以降の経済危機の影響で大半の企業の業績が大幅に落ち込んだため、今月2日から、赤字の中小企業に限り「前々年比10%以上減少」へと条件を緩めた。08年よりさらに経営が悪化した企業しか救わないなら、救済対象が限られてしまうためだ。
 その条件緩和を今回大企業にも適用する。厚生労働省は来年度以降、製造業などで70万~80万人程度の雇用を維持できると見込む。
 だが、雇用調整助成金は「企業内の隠れ失業者を本当の失業者にしない役割を果たしている」(アナリスト)側面もある。現在5%台で高止まりしている失業率は、助成金がなければ一層悪化すると見られている。
 このほか、失業で生活費や住居に困っている人たちが一つの窓口でさまざまな支援を受けられる「ワンストップ・サービス」を進めるため、ハローワークに「住居・生活支援アドバイザー(仮称)」を新設する。社会福祉士など福祉現場の経験者を中心に260人程度を都市部のハローワークを中心に配置し、職業相談と同時に、生活保護が必要な場合は地方自治体の窓口とも連絡を取り合う。
◇環境 住宅にも「ポイント」
 環境分野では、麻生政権時代同様、「環境対策と景気刺激効果」の両方を狙う施策が目立つ。
 住宅の新築や改修で、断熱性の高い材質の壁や二重サッシの窓を採用した場合に、商品券や省エネ家電などと交換可能なポイントがもらえる「住宅版エコポイント制度」(予算額1000億円)を創設する。
 10年1月1日以降、新築、改修工事を始める住宅が対象。工事費が高額になるため、交換できる商品やサービスの対象を家電のエコポイント制度よりも広げる。国土交通省は「住宅建設には多くの事業者が関係するので、大きな波及効果を期待できる」(住宅局幹部)として、温室効果ガスの排出抑制とともに、低迷する住宅市場の活性化にもつなげたい考え。
 省エネ家電の購入者にポイントがつくエコポイント制度は来年末まで9カ月延長する(2400億円)。エコカー(環境対応車)購入補助は来年9月末まで半年間延長し、2600億円を計上する。
 電子情報技術産業協会(JEITA)によると、10月の地上デジタル対応薄型テレビの国内出荷実績は前年同月比66・6%増の約116万台と5カ月連続で100万台を突破。新車販売台数(軽自動車除く)も8月以降、プラスに転じている。
 エコポイントの対象製品や商品交換レート(1ポイント=1円)は現在と同じ。いずれもポイント付与期間の需要押し上げ効果が見込める一方、「単なる需要の先食いで、期間終了後、がくんと落ち込む」(アナリスト)との厳しい見方もある。【佐藤丈一、柳原美砂子、清水直樹】

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